みなさまこんにちは。 デザイナーの 711fumi です。
2017/11/18にユーザーニーズを把握する「UXリサーチ集中講座」 に参加させていただきました。 いろいろな学びがあったので、感じたことをいくつかご紹介できればと思います。
講座概要
講師は樽本 徹也さん。 UXリサーチャ/ユーザビリティエンジニアとして幅広い製品のUX/UI開発に携わり、UXに関する講演や書籍の執筆もされています。
この講座では、UXリサーチで必須となる「3大手法」を、ワークショップを通じてわかりやすく解説してもらえます。
3大手法
- ユーザーインタビュー:「師匠と弟子」モデルに基づいたインタビュー
- ペルソナ:複数のユーザーを合成して作り出す仮想のユーザー像
- ジャーニーマップ:ペルソナの行動や感情の変化を時系列に図式化
内容については前回参加された方のレポートを見ていただけるとわかりやすいです(まるなげ) UXリサーチ集中講座 参加レポート
ペルソナ考えたり(絵がうまいのうらやま)
ジャーニーマップ作ったり(温泉&ビール含めてトレランです)
デザイナーとしての学び
イノベーションはユーザーテストから生まれない
プロダクトを実際に操作してもらいユーザーを観察する「ユーザーテスト」を行い、その結果を元に改善するという手法はよく行われています。
これは現在のプロダクトの機能を改善するという目的には繋がるのですが、そもそも「プロダクトがユーザーのやりたい/解決したいに沿っているか」は検証しづらい部分があります。
(数値分析なんかも同じかなと)
そこで今回学んだような「ユーザーリサーチ」を行い真のユーザーニーズを探ることが、プロダクトそのものの価値を検討する、より良い価値を提供するためのアイディアを考える際に有用なのかなと感じました。
また講座の中で「ユーザーの意見を集めるな、ユーザーの体験(UX)を集めろ」という話がありました。 「ユーザーのプロダクトに対する意見」ではなく「ユーザーの体験」から汲み取れる真のニーズから発想をスタートさせることが、プロダクトを大きく成長させるために重要そうです。
インタビュイーは聞かれたことしか答えない
インタビュイーは聞かれた事に対して「相手が欲しがっているのはこのくらいの情報だろうな」と考え要約して答えを返してくれます。 しかし我々が集めたいのはユーザーの体験なので、どんどんワードを捕まえて深掘り(質問)していく必要があります。 これが難しい…
講座ではユーザーの体験を引き出すコツみたいなものも教えていただいたのですが、特に印象に残ったのが「時間軸にそって質問する」というテクニックでした。
ユーザーが質問に答えてくれた時、「その前はどうだったのか」「その後どうしたのか」を質問することで、ユーザーがプロダクトに関わっている間(更にその前後も)の体験をズルズル引き出すことができますね。
ある行動の前後を掘り下げることで、「なぜその行動に至ったのか」「その行動がどう影響したのか」などの背景も引き出しやすくなるように思いました。
組織の認識を揃えるツールである
この講座ではペルソナやジャーニーマップなどのアウトプットの作成方法が学べるのですが、そういった見える形で「組織(プロダクト)の立ち返るべき情報」が存在しているというのはとても意味のあることではないかと思いました。
プロダクト(私の場合だとWebサービス)を日々運用していると、常にチームは「やるべきこと/やらないこと」の判断を求められます。
細かな機能改善から今後の開発方針まで「ほんとうに必要か」「今やるのか」「誰を喜ばせたいのか」などをリソースやビジネス状況を見比べつつ判断していかなければなりません。
しかし今回学んだような調査〜整理をおこない、私達のプロダクトが「いつ・誰の・何を」解決すべきなのかをはっきりさせておくことができれば、日々の判断での誤り(一貫性のなさ)や判断の難しさを減らすことに大きく役立つのではないかと感じています。
参考記事: UXデザインのために作成される主要な資料一覧
まとめ
書籍などでUX調査が必要という知識は得られても「どのようにやればよいのか」「何を意識しておこなうべきか」などを体感できる機会というのはなかなかありません。 今回ワークショップという形で、様々な業種職種の方と一緒に体験できたことは本当に貴重な経験になりました。
あとは自分のプロダクト開発に適応させるだけ!(それがむずかしい
おまけ
とかいろいろ書いていますが、私自身まだUXリサーチ初心者です(*´σー`)エヘヘ 一緒にgroovesのプロダクトを成長させてくれる人募集してます!